アレルギーは免疫の過剰反応
免疫とは自分自身とそれ以外の異物を判別して、有害な物を排除しようとする自己防御システムです。
ところが、本来は攻撃する必要のない花粉や食物などにも過剰に反応してしまうのがアレルギーになります。
最近の研究で、腸内細菌がアレルギーの発症に深く関わっているという証拠が次々に解明されています。
私たちの体内には、免疫を強めるリンパ球と免疫が行き過ぎないように抑えるリンパ球があり、そのバランスで重い感染症や、アレルギーにならずに生きています。
免疫を抑えるリンパ球(Tレグ) が少ないと、アレルギーを発症する
免疫を抑えるリンパ球をTreg(制御性T細胞、ティーレグ) といいます。
このTレグが、腸内細菌によって生み出されることが明らかにされました。
アレルギーを発症する人はTレグが少ないため、免疫反応の抑制が効かずアレルギーを発症すると考えられます。
逆にTレグを増やすことができれば、アレルギーを抑えることができると考えられます。
花粉症の人は腸内細菌叢内である種の「クロストリジウム菌」が少ない
およそ100種類いると言われるクロストリジウム菌の中で、ある種類が少なくなっていることが、Tレグの減少に深く関わっているらしいのです。
クロストリジウム菌は、腸内の「食物繊維」をエサとして食べ、「酪酸」と呼ばれる物質を放出します。
クロストリジウム菌が出した酪酸が、腸の壁を通って、その内側にいる免疫細胞に受け取られると、免疫細胞がTレグに変身します。
クロストリジウム菌の産生する酪酸でTレグが増え、免疫の暴走を止めてくれる
このTレグがアレルギーを引き起こす免疫の暴走を止めてくれる訳です。
もしTレグを体内でほどよく増やすことができれば、アレルギーを抑えることが出来ると期待されています。
どうすればTレグを増やせるか。
そのカギが「食物繊維」と考えられています。
食物繊維が、クロストリジウム菌の産生する酪酸を増やす
もともと日本人は、多くの食物繊維をとってきました。
昔の日本の食卓によくのぼる海藻や根菜などには、いずれも食物繊維がたっぷり入っています。
そのため日本人の腸内には、長い時の流れの中で、食物繊維を好んでエサにするクロストリジウム菌などの腸内細菌が多く住み着いたと考えられています。
ところが、とくに戦後日本人の食生活は欧米的なものに大きく変化し、食物繊維の摂取量も減少しています。
そうした急激な食の変化が、腸内細菌の乱れを招き、アレルギーなどの「免疫の暴走」を引き起こす原因となっている可能性が指摘されています。
現在の食生活について一度見直す必要がありそうです。
食物繊維を食べて、腸内細菌を整えていくことで、花粉症の症状改善に期待
善玉菌の餌となる食物繊維に加え、善玉菌である発酵食品や乳製品を摂取することで、腸内環境を効果的に整えましょう。
適度な運動や睡眠など規則正しい生活も重要になります。
アレルギーだからしかたないとあきらめる前に、生活を見直して、アレルギーを自力で改善するようにトライしてみてみましょう。
腸内環境を整えることによる体質改善と、花粉症対策。
時間はかかると思いますが、健康ライフの為に、ぜひ日常生活に取り入れていきたいものです。
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たんぱく質と食物繊維をおいしく摂取していきたいですね。
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